総合病院で働いていた頃、新人看護師さんを教えることもありましたが、中には早期に退職してしまう人も多いですよね。
看護師人生の中でも一番大変なのが新人看護師の時代ですから、あまりにも業務がきつくて入職した病院を辞めてしまうこともあるでしょう。
でも、新人看護師で早期に退職してしまうでリスクもあります。
ここでは、新人看護師が早期に退職してしまう理由や、後になって後悔してしまうことがないように、早期退職の危険性についてお伝えしていきます。
新人看護師で早期退職をしてしまう理由とは?
まずは、新人看護師が早期退職してしまう主な理由についてまとめてみました。
人間関係が合わない・職場に馴染めない
新人看護師が早期退職理由の1つには、職場の人間関係もあることでしょう。
私も数々の病院を経験してきていますが、職場によっては人間関係が良くないところも確かにあります。
誰かが必ず休みの日に誰かの悪口を言っている人がいたり、古いやり方にこだわって絶対に自分の考えを通そうとしてくる人、プライドが高い人・・・本当に看護師にはいろんな人がいます。
新人看護師の頃を思い出せば、私も先輩看護師に挨拶をして無視をされたり、患者さんの前で何度も激しく罵倒されたり・・・なんてこともありました。
今では笑い話にできますが、当時はそんな余裕もなかったですからね。
病棟なら何十人もいますからいろんな人の集合体のようなもので、ある程度のことは仕方ないのかもしれません。
教育体制が整っていない病院で働いている
新人看護師にとって、教育体制が整っていない病院で働くのはその後の看護師の人生において致命的です。
一番、看護師の土台となる部分を作るのが新人時代なので、ここで良い教育を受けられていない・・・というのはちょっと痛いですね。
もともと新人教育の体制はあっても熱心にされていない病院もあるでしょうし、人手不足が深刻な病院では、先輩看護師が自分の業務で手一杯になってしまって教える暇もないというところもあることでしょう。
実は、私自身、そういう現場で教えたこともあって、正直、新人さんに申し訳ない気持ちでいっぱいだったこともあります。
先輩看護師の中には、きっと本当はもっと時間を取って丁寧に教えたいのに業務に追い立てられて教えられるほどの時間の余裕がない・・・という人も中にはいるかもしれません。
病院の状況がそうさせているとはいえ、新人看護師にとってみれば、放置されている状態というのはきついですよね。
仕事内容が合っていない
いろんな新人看護師さんを見てきましたが、性格的にこの病棟の仕事内容が合っていないといって辞めていく人もいましたね。
急性期病棟で働くこと自体が向いてないんじゃないか・・・といって、療養病棟に転職する子もいましたし、循環器が合わないからといって辞めて回復期リハに転職した子も知っています。
ある程度、新人看護師として働いていると本人自身が身をもって合っていないんじゃないか・・・と思ってしまうことがあるようですね。
努力で補える部分もあるでしょうが、性格的に自分に向いている職場があるならそこで働くのが一番ではあるでしょう。
体調を壊してしまった
新人看護師さんの中には、体調を壊して早期に辞めてしまう人も多いですね。
特に、夜勤を入るようになってくる夏ごろから不規則な生活で体調を壊してしまいがちになる人が出てくるような気がします。
また、仕事についていくことができなくて、ストレスを抱えてうつ病になってしまったり、職場が合わずに適応障害で辞めていった新人の子もいたのを覚えています。
本来なら体調を壊す前に対処するのが理想ですが、新人看護師の頃は、目の前のことに必死で、どうしてもどこまでが無理なのか自分でもよく分からないまま・・・ということもありますからね。
新人看護師が早期退職する場合のリスクとは!?
こうしたいろんな理由から新人看護師が早期退職してしまうことがありますが、あなたの場合はどんな理由からでしょうか?
誰も早く辞めたくて看護師になっていませんから、何かしらの理由があって早期退職してしまうことでしょう。
でも、これから辞めようかどうしようか迷っている人は、早期退職する場合のリスクについても念のため理解しておきましょう。
転職先で同じように悩みを抱えてしまうことも
せっかく早期退職をして転職をしたのに、転職先で同じように悩みを抱えてしまうことも珍しくはありません。
転職をしたからといってあなたの今の悩みが完全になくなるということはなく、転職しても新人時代は辛いものは辛し・・・しんどいこともあるのは当然だと個人的には思っています。
だから、転職をすればすべてが解決できると思わずに、今の職場の本当に合わない部分だけを避けて、あとはもう一度一から再出発するという気持ちがないと難しいです。
経歴で不採用になってしまうことも・・・
人気のある病院ほど看護師も集まりますから、そうなると、たとえ募集が出ていたとしても経験で落とされてしまうことも出てきます。
看護師が辞めない病院は働きやすいのが特徴ですから、経験があれば転職ができるのに、短期間の経験しかないためにそういった病院に入職できない可能性も考えなければいけません。
ラダーに乗り遅れてしまうことも
新人看護師が早期に退職をして転職をしてしまうと、年度の途中からの入職ということもありますよね。
そのため、転職時期によっては同年代の看護師からは後れを取ってしまい、同じラダーには乗れない可能性も出てきます。
あなたが気にしないタイプであればいいのですが、一人だけ出遅れてしまうのが嫌な人は気を付けましょう。
指導してもらえない可能性も
新人看護師であっても転職をすれば、あくまでも中途採用という形式での採用になります。
看護学校を卒業と同時に就職したような新卒看護師としては二度とは扱ってもらえません。
そのため、病院によってはあなたを仕事ができて当然といった見方をすることもあので注意しなければいけません。
看護師として経験が3年未満なのであれば、第二新卒という扱いになりますから、第二新卒枠で転職後も指導体制があるのかどうかということの確認は必要不可欠です。
新人看護師が早期退職する場合には、こうした様々なリスクもあります。
もしあなたが早く辞めたい・・・と感じているのであれば、こうしたリスクも踏まえた上で転職後に後悔することのないようにしてくださいね。
転職先を慎重に選んで働きたいという人は、看護師の転職サイトを使ってまずは職場の情報を集めましょう。
転職サイトによっては、強引に希望もしていないところを勧めてくるようなところもありますが、選び間違えなければ問題ありません。
ポイントは、職場の良い面だけではなくて、悪い面も事前に教えてくれるところがいいですね。
私が過去に実際に利用してみてよかった転職サイトをご紹介しておきます。